減価償却費の計算で小数点以下の端数が合わない場合はどうする!?切り捨て?四捨五入?それとも切上げ?
群馬県太田市のワリとフランクな税理士わくいです。
中小法人、個人事業主の夢と成功を支援する特化型税理士です。
今年も確定申告期限まであと2日となりました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
スピードスケート500㍍で、ピョンチャンオリンピック金メダルを取った小平奈緒選手ばりの勢いで今からスタートする方もいるでしょう。
場合によっては清水宏保さんばりのロケットスタートでないとゴールできないボリュームの方もいるでしょう。
今回は、減価償却費の小数点以下の端数計算の取扱いというマニアックな論点についてお伝えいたします。
「手計算」と「確定申告作成コーナー」の減価償却費が合わない
- 減価償却費を手計算で算出した
- 減価償却費を弥生会計などの会計ソフトで算出した
なぜ減価償却費が「1円」ズレるのか?
こんなことで時間とらせないで!って感じですよね。
起業家さや
実は、減価償却費の端数計算が、「確定申告作成コーナー」と「会計ソフト又は手計算」とで、微妙にズレる場合があるのは、減価償却費の計算方法の設定の違いにあります。
もしかして、自分で減価償却費の計算をした際、小数点以下の数字を、端数「切り捨て」や「四捨五入」にしていませんか? 税理士わくい
減価償却費計算をする際に、小数点以下の数字を端数「切り捨て」や「四捨五入」にしていると、減価償却費は1円少なく計上され、その結果所得や税金が多くなる可能性があります。
減価償却費を多めに計上すると税務署に何か指摘されるかも」、と不安に思うあなたにお伝えします。
国税庁の「確定申告作成コーナー」の減価償却費の計算は「端数切上げ」になっているのです。
ムー係長
迷ったら「切上げ」経理をすればOK
平成19年分以降の「確定申告作成コーナー」では、減価償却費の計算で小数点以下の端数が生じた場合、「切り上げ」計算を行っています。国税庁が説明している減価償却費の端数計算の記載例が「切り上げ」で作成されており、これにあわせています。
ここでは、細かい計算例は記載しませんが、小数点以下が生じれば、その小数点以下は「1」扱いということです。
例えば、計算の結果、減価償却費が999.1円であれば、0.1円は切上げで「1」扱いとなり、減価償却費は1,000円となります。※定額法と定率法による減価償却の具体的な計算例(国税庁)はコチラ。
手計算で「切り捨て」「四捨五入」経理でも問題ない
減価償却費は「切上げ」経理でOK、ということでピンときた方もいるでしょう。
納税者側からすると「有利」ということですね。
経営者B吉
はい。 税金計算は基本的に「納税者有利」となるようにルールが決まっています。
税理士わくい
逆に、小数点以下を「切り捨て」又は「四捨五入」で計算すると、「納税者不利」となります。
減価償却費が微妙に少なく計算されることで、税金も微妙に多くなる可能性があるのです。
税務署サイドからすると、納税者が税金を多く払ってくれる分には、減価償却費の小数点以下が「切り捨て」又は「四捨五入」で計算されていようと特に突っ込まないスタンスなのです。
なので、減価償却費の小数点以下の端数計算を、手計算で過去ずっと「切り捨て」又は「四捨五入」で経理していたとしても、今後も「切り捨て」又は「四捨五入」で計算して何ら問題はありません。
まとめ
減価償却費の端数計算は、迷ったら「切上げ」計算でOKです。
「確定申告作成コーナー」で算出された減価償却費をそのまま適用しましょう。
それでも不安なら税理士に相談しましょう。
税理士わくい
最近、そのオチが多いですね。
スタッフA美
税理士 涌井大輔事務所は夢を持って創業される経営者様を応援しています!
今日もご覧いただきありがとうございました。
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。
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