群馬県太田市のワリとフランクな税理士事務所

公的年金をもらった場合の確定申告不要制度についてチェック!

    
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公的年金をもらった場合の確定申告不要制度についてチェック!

群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔です。

確定申告の時期が近くなると「この書類は確定申告でお使いください」という控除証明等のハガキが送られてきたりします。

公的年金を受け取っている方も確定申告の対象となる場合とならない場合があるので整理してみます。

年金所得には申告不要制度がある

国民年金や厚生年金などの公的年金の収入が400万円以下で、かつ公的年金以外の他の所得金額が20万円以下の場合は、確定申告書を提出する必要はありません

本来、公的年金等については「雑所得」として課税の対象となっていますが、年金受給者の方達の申告手続の負担を減らすために「確定申告不要制度」が設けられています。

ただし、国外で源泉徴収の対象とならない公的年金の支給を受ける人は、この「確定申告不要制度」の適用は受けられません。

確定申告不要制度の対象者

下記の1、2のいずれにも該当する方

  1. 公的年金等(※1)の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる
  2. 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額(※2)が20万円以下である
※1 公的年金等とは

  1. 国民年金、厚生年金、共済組合から支給を受ける老齢年金
  2. 恩給(普通恩給)や過去の勤務に基づき使用者であった者から支給される年金
  3. 確定給付企業年金契約に基づいて支給を受ける年金 など
※2 公的年金等に係る雑所得以外の所得とは

  1. 生命保険や共済などの個人年金
  2. 給与所得、生命保険の満期返戻金 など

なお、ここで確定申告をしておけば改めて住民税の申告をする必要がありません。

税理士わくい

 

申告不要でも還付を受けるためには確定申告が必要

公的年金等から所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されている方で、以下にあてはまる場合は、所得税の還付が受けられる可能性があります。

このようなケースで還付を受けるためには、確定申告書を提出する必要があります。

  1. マイホームを住宅ローンで購入した
    (住宅ローン控除)
  2. 一定額以上の医療費を支払った
    (医療費控除)
  3. ふるさと納税などの寄付をした
    (寄付金控除)
  4. 災害や盗難にあった
    (雑損控除)

なお、ここで確定申告をしておけば改めて住民税の申告をする必要がありません。

 

申告不要制度の対象でも住民税の申告が必要な場合

確定申告が不要な場合であっても、以下に該当する方は住民税の申告が必要な場合があります。

住民税の申告が必要な場合

  1. 公的年金などに係る雑所得のみがある方で、「公的年金などの源泉徴収票」に記載されている控除(社会保険料控除や配偶者控除、扶養控除、基礎控除等)以外の各種控除(※1)の適用を受ける場合
  2. 公的年金などに係る雑所得以外の所得がある場合(※2)

※1 生命保険料控除や損害保険料控除、医療費控除など

※2生命保険や共済などの個人年金、給与所得、生命保険の満期返戻金 など

 

つまり、申告不要制度の対象となった場合でも、各種控除するものが追加であるときは、確定申告することで所得税だけでなく、住民税も少なくすることができます

 

遺族年金には税金がかからない

公的年金はすべて申告の対象となるわけではありません。

遺族年金、障害年金については、税金が非課税となっているので、仮に年金収入が400万円を超えていても申告は不要です

 

源泉徴収された所得税は納付税額から差し引く

公的年金、個人年金などの年金額が一定額以上の場合には、受け取る際に所得税等が天引きされています。

その場合、確定申告書A様式第二表の「所得の内訳(所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額)」欄に、天引きされた所得税等を記入して、納付税額から差し引くのを忘れないようにしましょう。

これを忘れると余計な税金を支払うことになります。

税理士わくい

 

確定申告の際のポイント

国民年金や厚生年金などの公的年金と、生命保険会社から受け取る個人年金等では、雑所得の計算方法が異なるので注意しましょう。

公的年金等控除額は満65歳以上と満65歳未満では大きく異なります。満65歳未満であるかどうかは、申告年度の12月31日時点の年齢によります。

確定申告の提出日ではないので注意しましょう。

申告のためのチェックリスト

  • 確定申告書(A様式)
  • 公的年金等の源泉徴収票
  • 個人年金の支払調書

 

まとめ

年金を受け取っている場合は「自分は確定申告しなくちゃいけないのかな」と心配される方も少なくありません。

多くの方は「申告不要制度」の対象となるかと思いますので不安にならず、要件をしっかりチェックしてみましょう。

また、申告不要の対象でも各種控除がある場合は確定申告をすることでトクになる可能性が高いので是非申告することをオススメします。

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今日もご覧いただきありがとうございました。

群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。

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