未経験業種で起業するなら2年4カ月以上の経験を積んだ方が成功確率が高くなる!
起業してやってみたい仕事があるけど、未経験業種。
やる気と勢いだけは誰にも負けない自信がある。
起業するのは自由ですが、私に相談があった場合は、2年4カ月は経験を積みましょうとアドバイスします。
未経験で起業は正直かなり無謀
先日、5日間でパンの作り方を覚えて起業できる、というスクールをテレビで観ました。
ある有名なパン職人さんが教えるもので、パンは売れ筋商品に絞っています。
実際にパンは美味しそうでした。
さらに、徹底的に分量や手順をマニュアル化してあるので、本当に作れちゃうもんなんだな、という驚きもありました。
確かに、すぐに起業したい人からすれば魅力的なスクールだと思います。
正直、私がパン屋さんをやるなら、まずこのスクールに行く可能性が高いです。ただ、注意しなければならないのは、パンは作れても経営ができるかというと、これは完全に別ものです。
夢と希望に満ち溢れているところ申し訳ないのですが、現実は甘くありません。
開業3年以内の廃業率は7割、10年以内の廃業率は9割、というのが現実です。まずは、この現実を事実として認識しておくことも必要です。
起業成功者の多くはそのビジネス経験者
夢と希望に満ち溢れて起業をしても、成功する人と失敗する人がいますが、
開業から3年間事業を継続できる人の多くは、その事業経験者が多いといわれています。私の経験上、2年4カ月以上の事業経験をしている人は事業継続率が高いと感じています。
もちろん、起業は経験年数だけで判断することはできません。
中には未経験でも事業を継続し続けている人もいるでしょう。
ただ、一つだけ言えることは、未経験での起業は失敗する確率が高いということです。
個人的には、勢いで行く人は嫌いではありませんが、成功確率を高めたいなら、実務経験を積みながら起業の準備をしていくことです。その際、不明点は専門家へ相談していくことも大切です。
リスクとは何がリスクかを知らないこと
よく、「リスクをとって勝負に出る」といいますが、何がリスクかわかっているなら、それは既にリスクではありません。
何かあった時の対処法を考えておけばいいだけです。
対処法がわからずに動き出すこと、又はそもそも何がリスクかもわかっていない状況で動くことを「無謀」といいます。起業するために会社を退職することもリスクでも何でもないのです。
「時には無謀とわかっていても、人生やる時はやるんだ!」
起業家B吉
という気持ちもわかりますが、無謀とわかっているなら、少しでも無謀にならないように解決法を出していくのが経営です。
もし、従業員を雇うのであれば、経営者の無謀のおかげで人の人生を狂わせることにもなりかねません。
未経験で起業した場合の主な障壁
私の経験上、未経験で起業したけど継続できないのは以下のような理由があるからです。
①マーケティングができていない
自分の提供する商品やサービスの需要はどのくらいあるのか、どういった年齢層から受け入れられるか、などのリサーチをしておかないと、いざ販売したら全く需要がなかった、ということも起こりうるのです。
実務経験を積んでおけば、ある程度の勘所は掴めるようになり、商売の具体的なイメージもできるようになります。
②経験者よりもコストが多くなる
経験者なら、原価や管理費などのコストや収益率などのイメージを持つことができます。
未経験だと、やってみてから考えようという人が少なくありません。
結果、コスト感覚が持てないので、経験者よりも出費が必要以上に多くなる傾向があります。
③創業融資が出ないことも
未経験だと創業融資審査にも引っかかります。
最低でも1年は実務経験がほしいところです。
お金を貸す側からすれば、そりゃ厳しいよ、と思われても仕方ありません。
④決断のスピードと精度が落ちる
経営者の一番の仕事は「決断」です。
未経験だと、知識と経験が乏しいため、判断に自信がなくなり、決断のスピードと精度が落ちます。
タイムイズマネー。
色んな経営判断をするのに多くの時間がかかり、本来のやりたいことができず、お金だけが出ていく状況に陥りやすくなります。
成功確率を高めるなら転職して経験を積むのがベター
今すぐやらなければいけない事情がない限り、一度その事業の経験を積みながら経営の勉強をすることをオススメします。それが起業の成功確率を高めます。
どれだけ実務経験を積めばいいかについては、その人のやる気や行動力による部分があると思いますが、1年以上は修行期間と捉えて働いてみるのはいかがでしょうか。
その修行期間中に、商品開発や販売方法、出店先、資金計画など考える事は沢山あります。
気が付けば1年はあっという間に過ぎるでしょう。
起業は夢と希望がありますが、会社員時代と異なるのは、「全て自分の責任」となります。 私は、以前勤めていた会社の社長から「経営者は雨が降っても自分の責任と思え」と教わりました。まさに、その通りだと思います。
全ての責任を負うことができるのが経営者なのです。
税理士わくい
まとめ
経営者に言い訳は許されません。
厳しいようですが、起業する時点で、家族や取引先など様々な人にもその影響が及ぶのです。
起業される方はもちろん、そのご家族や関係者の方達が辛い思いをするようなことになって欲しくないのです。
そのためにも、できるだけ実務経験はしっかり積みましょう。
そして、経営でわからないことはお金を払ってでも専門家に相談をしながら準備をしていくことをオススメします。
税理士 涌井大輔事務所は夢を持って創業される経営者様を応援しています!
今日もご覧いただきありがとうございました。
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。
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