群馬県太田市のワリとフランクな税理士事務所

白色申告だと家族に払った給与は経費にできない!?専従者控除と配偶者控除・扶養控除のダブル控除も使えないので注意!

    
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白色申告だと家族に払った給与は経費にできない!?専従者控除と配偶者控除・...

群馬県太田市のワリとフランクな税理士わくいです。

二月も後半に入り、確定申告も盛り上がってきたところではないでしょうか?

私自身はこれが本業だからでしょうか、お祭りのように楽しんでいます。

さてさて、私のお祭り騒ぎはさておき、

個人事業でビジネスをされている場合、奥さんやご主人に仕事を手伝ってもらっているケースがあります。

その場合、原則家族に払った給与は経費にできない

という残酷な天使の事実をお伝えいたします。

残酷な税理士のテーゼですね!

にゅーみ

今日も元気にいってみましょう!

税理士わくい

初めての確定申告の場合は注意!

最近は個人事業主にスポットをあてた記事が多いことと、確定申告時期ということもあってか、

「今回が初めての確定申告なんです」

にゅーみ

といった方からのスポットコンサルティングのご依頼が増えている今日この頃です。

しかもなぜか群馬県外からのご相談が増えていて、ブログの認知度も少しずつ高まり嬉しい限りです。

 

はい、話を戻します。

税理士わくい

先日ご連絡頂いた方は、白色申告で初めての確定申告書を提出済み&税金納付済とのこと。

開業後に初申告で納付する税金が出るというのは素晴らしいと思います。

「だけど、提出した確定申告書の中身が本当に大丈夫だったのか、また今後節税対策でやるべきことが何かないか不安になった」、ということでご連絡を頂きました。

そして、話を聴いていく中で、節税対策として

「あーっ!それはやっちゃダメ!」

という、「あるあるヤッチャダメ節税策」をやっていたのです。

それは、

家族に払った給与を経費にしちゃっているアルアルです。

税理士わくい

 

「家族に給与を払って節税」がアウトなケース

大原則として、家族に払う給与は経費にすることができません

先日ご相談頂いた方は、白色申告で奥さんに払った給与103万円を経費にしたそうですが、これは完全にアウトなケースです

青色申告の場合は、「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出すれば、届出に記載した範囲内で家族に払った給与を経費にできます。

その家族が相応の仕事をしていれば、支払う給与が100万円だろうが500万円だろうが1,000万円だろうが問題ありません。

ですが、白色申告の場合は10万円でも20万円でも家族に支払った給与は経費にできないのです

家族に支払った分は給与という名のお小遣い(贈与)となってしまうのです。

えっ、でもガチで妻に仕事手伝ってもらっているんだよ!

起業家B吉

 

という場合も少なくないでしょう。

そのような場合は、給与を払うのではなく、白色申告の「専従者控除」を活用しましょう。

 

白色申告の節税策といったら「専従者控除」

白色申告の場合、事業を手伝っている家族に給与を払っても経費にできませんが、白色申告の人だけが活用できる節税策「専従者控除」を使うことができます

「専従者控除」は次のいずれか低い金額を所得から差し引いて税金を安くすることができます。

専従者控除の金額

  1. 専従者が妻or夫なら86万円、その他家族なら50万円/1人
  2. (所得金額(専従者控除前))÷(専従者の数+1)

例えば、専従者が奥さんで所得金額(専従者控除前)が200万円だったとします。

その場合、86万円<100万円(=200万円÷(1+1)) ∴専従者控除86万円となります。

ちなみに、実際に現金で86万円を支払ったかどうかに関わらず専従者控除は使えます。

つまり、お金が発生しない節税策ともいえるのです。

(とはいえ、実際にフルで手伝ってもらっていれば86万円は安い気もしますが。。)

 

専従者控除の対象となる家族の要件

私は家族です!

ムー係長

といった感じで、家族と言ったもん勝ちで専従者控除が使えるわけではありません。

専従者控除を受けるには、次の全ての要件を満たしている必要があります。

  1. 生計を一にする妻・夫その他の親族である
  2. 12月31日現在で年齢が15歳以上
  3. その事業をメインに働いている(6カ月を超える期間)

これらの要件を全て満たし、確定申告書の第二表と第一表に名前や金額などを記載することで、白色申告者は専従者控除を受けることができます。

青色申告とは異なり、専従者控除を受ける場合は特段の届出はないので、案外活用はしやすいかもしれません。

ガッツリ他で正社員として給与をもらっている場合は、専従者控除としてカウントすることはやめておきましょう。

税理士わくい

 

専従者控除と扶養控除のダブル控除は禁止!

白色申告者にとっては使い勝ってのいい「専従者控除」ですが、確定申告に慣れていない事業者は気を付けなくてはいけないことがあります。

それは、

専従者控除と配偶者控除・扶養控除のダブル控除は受けられない!

税理士わくい

ということです。

これは白色申告の専従者控除に限らず、青色申告の専従者給与も同様です。

ダブル控除は確定申告書を見た瞬間、税務署員にわかりますので注意しましょう!

 

さらに節税効果を高めるなら!

専従者控除じゃ節税策として物足りない!という場合は、

青色申告にしましょう!

税理士わくい

青色申告の場合、帳簿作成は会計ソフトを導入しないと正直キツイですが、節税を検討するレベルに到達しており、今後事業を大きくしようとしているなら、会計の知識を身に着けていくことは経営者としてマストだと考えます。

会計freeeやMFクラウドを活用すれば、経理の負荷はさほどではないと思いますので、これを機にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • 白色申告なのに家族に払った給与を経費にしている
  • 専従者控除と配偶者控除のダブル控除をしている

といったように、確定申告がお初の場合、「あるあるヤッチャダメ節税策」をしているケースがあります。

節税策は自己判断でオリジナル節税をしないように気を付けましょう!

毎度ー!今日は太田イオンの確定申告相談会に出没します!

税理士わくい

税理士 涌井大輔事務所は夢を持って創業される経営者様を応援しています!

今日もご覧いただきありがとうございました。

群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。

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