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所得税が0円だったのに住民税の所得割を払うことになる理由とは!?所得税と住民税の計算方法に違いアリ!

  
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所得税が0円だったのに住民税の所得割を払うことになる理由とは!?所得税と...

住民税には所得に対して税金がかかる「所得割」なるものがあります。

そして、住民税の所得割の計算は確定申告書のデータをもとに計算されます。

しかし、確定申告書に記載された所得税が0円だったり、課税所得が0円だったのに、市区町村から送られてきた住民税の納付書には所得割が記載されている場合があります。

所得税がギリギリ0円になるように節税していたとしても、住民税の計算上節税しきれていない場合もあるので注意が必要です。

 

所得税と住民税の計算の主な違い

ざっくり、所得税は所得(儲け)に対してかかる税金のことです。

つまり所得が発生しなければ所得税も発生しません。

例えば、経費や社会保険など引けるものを引いた所得が100,000円だった場合、これに5%の税率をかけて5,000円の所得税を支払うことになります。

さらには所得税に対して復興特別所得税もかかります。

復興特別所得税額 = 所得税額 × 2.1%

 

住民税の場合は、所得税計算と同じように所得に対してかかる「所得割」と、所得にかかわらず発生する「均等割」の2つで構成されています。

所得がゼロなら住民税の所得割はゼロとなります。

所得がゼロでも住民税の均等割りは一律で発生します。

 

住民税は基本的に確定申告や年末調整をすれば、住民税の計算は市区町村の方で勝手に計算してくれます。

つまり、私達が住民税の計算や申告を別途することは基本的にありません。

 

確定申告書を提出すれば住民税の計算も自動完了!

起業家さや

というわけですが、一つ注意点があります。

それは、「確定申告書の第一表に記載されている所得税の課税所得や所得税額のデータがそのまま住民税の計算でも使われるわけではない」ということです。

所得税はゼロでも住民税の所得割は発生するケースもあるのです

どういうことなのか?

所得税と住民税の税額計算ではどのような違いがあるのかみていきたいと思います。

 

①所得控除額が異なる

所得税がゼロなのに住民税の所得割が発生してしまう主な理由は所得控除の違いにあります

例えば所得税の基礎控除や扶養控除(一般)は38万円ですが、住民税はいずれも33万円となっています。

他にも、所得税の配偶者控除(一般)は38万円ですが、住民税は33万円となっています。

 

仮に所得が38万円だった場合、所得税は基礎控除の38万円を差し引いて課税所得はゼロとなり所得税もゼロとなります。

住民税はというと、基礎控除33万円を差し引くと課税所得は5万円となり、この5万円に対してざっくり10%の税率がかかってくるのです。

種類にもよりますが多くの所得控除に差があります。

税理士わくい

種類所得税住民税
 生命保険料控除 10万円
(最高)
 7万円
(最高)
 地震保険料控除 5万円
(最高)
 2万5千円
(最高)
 障害者控除 27万円
(40万円)※同居特別障害者75万円
 26万円
(30万円※同居特別障害者53万円
 寡夫控除 27万円 26万円
 寡婦控除 27万円
(35万円)
 26万円
(30万円)
 勤労学生控除 27万円 26万円
 扶養控除(一般) 38万円 33万円
 扶養控除(特定) 63万円 45万円
 扶養控除

(同居老親以外老人)

 48万円 38万円
 扶養控除
(同居老親)
 58万円 45万円
 配偶者控除
(一般)
 38万円 33万円
 配偶者控除
(老人)
 48万円 38万円
 配偶者特別控除 38万円
(最高)
 33万円
(最高)
 基礎控除 38万円 33万円

※2019.02.12現在

所得税と住民税とでは上記のような所得控除額の違いがあります。

住民税の方が所得税よりも所得控除が小さくなっているので、

所得税がゼロだから生命保険料控除はあえていれなくてもいいや!

起業家B吉

と終わらせないよう住民税も考慮しながら確定申告をすることをオススメします。

②住宅ローン控除が住民税では使えないことも

いわゆる住宅ローン控除ですが、所得税を減らすことができる税額控除として使うことができます。

住宅ローン控除分まるまる所得税を減らすことができるので非常にパワフルな節税策の一つです。

そして、所得税から住宅ローン控除を差し引いて、使いきれなかった住宅ローン控除分は住民税から差し引くことができます

 

例えば、所得税20,000円、住民税10,000円、住宅ローン控除25,000円だったとします。

まず所得税20,000円から住宅ローン控除20,000円分差し引いて、支払う所得税はゼロ円となります。

使いきれなかった住宅ローン控除は5,000円残ります。

この分は住民税10,000円から差し引くことができるため、最終的に支払う住民税は5,000円となります。

 

ざっくりとした例ではありますが、考え方としては所得税から差し引いて残った分の住宅ローン控除は住民税から差し引くことができる、ということです。

逆をいうと、所得税から差し引く住宅ローン控除を全額使いきってしまったら、住民税から差し引く住宅ローン控除はないということになります

所得税がゼロでも、住宅ローン控除を使い切った結果の所得税ゼロの場合、住民税は所得税のように税金は減らないことになるのです。

しっ、仕組が難しい!!

ムー係長

ちなみに住民税から差し引ける住宅ローン控除は購入した年によって限度額が異なります。

所得税から引ききれなかった住宅ローン控除が全額使えるわけではありません。

購入した住宅に住み始めた年によって、住民税から差し引ける控除額も異なりますので注意しましょう。

まとめ

所得税はゼロ、だから住民税の所得割もゼロ、というわけではありません。

所得控除や住宅ローン控除をギリギリ使って所得税がゼロ、という場合は住民税の均等割が発生する場合があります。

所得税がゼロでも住民税が出る場合は少なくないので、医療費控除や寄付金控除など各種所得控除は所得税がゼロでも活用することをオススメします。

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今日もご覧いただきありがとうございました。

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