法人成りしたら個人事業時代の許認可は使えないので注意が必要!
個人事業時代の許認可を法人になっても使えたらいい、そう思う人が多いでしょう。
しかし法律上、個人と会社は別人格です。
そのため、ほとんどの業種で、法人成りしたときは許認可について新たに申請しなくてはいけないのです。
許認可がないと刑事罰を受けることもある
世の中には、沢山の業種があります。
私は税理士という仕事柄、多くの業種を知っている方だとは思うのですが、それでも恐らく全体の数パーセントも知らないでしょう。
自分は本当に知らない事だらけだなと思わされます。
無知の知!
ムー係長
そして、その中には事業を始める前に「許可」申請や「届出」をしなければならない業種もあります。
例えば、飲食業を始めるなら営業許可が必要になります。
酒を販売するなら酒類販売の免許が必要になります。
許認可については、業種ごとに法律で開業に必要な許認可が定められています。 許認可を得ないまま営業をすると懲役や罰金を受けることがあります。最悪、前科者になってしまうので、勢いで開業というわけにもいかないのです。
個人事業時代に取得した許認可は無効になる
個人事業で事業を始めて、業績も順調に伸びてきたとします。
その場合、法人成りを検討する場合が多いかと思いますが、許認可関係で注意すべき点があります。
それは、多くの場合、個人事業時代に取得した許認可が無効になってしまうのです。
つまり、法人成りしたら新たに許認可を申請して取得する必要があるのです。
全ての許認可について無効になるわけではありませんが、ほとんどの業種で個人事業時代の許認可は使えなくなってしまうのです。
法人成りする際の許認可は事前にチェックする
例え、同じ人が同じ場所で同じ商売を継続して行ったとしても、法人成りした場合の許認可は、ほとんどの業種で新規扱いになります。やっていることは何も変わらないのに。。
起業家さや
という気持ちはわかりますが、法律上、個人と法人は別人格と捉えるのです。
経営者の気持ちは重々理解できますが、手続きは簡略化できません。
色んな面倒な手続きや時間をかけて、やっと法人設立したのに、いざ始めようと思ったら「許認可が無いので商売ができない!」ということにもなりかねません。
テンションがた落ちです。。
起業家B吉
特に難易度の高い業種については許認可を取るのに時間がかかったりします。
法人成りする際は、あらかじめ行政の窓口、同業者、専門家などに相談して、十分な準備を進めておくことが重要です。
主な許認可の一覧
街を歩いて見かける業種の多くが何らかの許認可と関係しています。
代表的な許認可は次のような業種です。
業種 | 申請先 |
飲食店 | 保健所 |
建設業 | 都道府県庁 |
酒類販売業 | 税務署 |
理・美容業 | 保健所 |
医療法人 | 保健所等 |
人材派遣業 | 労働局 |
リサイクルショップ | 警察署 |
また、許認可が新規扱いとなる場合は、これまで個人事業主で使用していた許認可については廃止届も同時に行うことになります。
忘れずに届出ましょう。
まとめ
法人成りすると、税務関係の手続きや社会保険関係の手続きなど、個人事業時代よりもやるべき手続きが増えます。
中でも許認可関係の申請は、しておかないと商売ができない、ということにもなりかねません。
最悪は刑事罰を受けることにもなります。
許認可関係は法人成りする際の重要な手続きになるので、法人成りを検討する際には事前に専門家に相談することをオススメします。
税理士 涌井大輔事務所は夢を持って創業される経営者様を応援しています!
今日もご覧いただきありがとうございました。
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。
《対象エリア》
群馬県…太田市・伊勢崎市・桐生市・みどり市・前橋市・高崎市・館林市等群馬全域
埼玉県…本庄市・深谷市・熊谷市
栃木県…足利市・佐野市・宇都宮市
※税理士 涌井大輔事務所はクラウド会計で遠隔支援も行っております。
その他地域についてもお気軽にご相談ください。
※日本政策金融公庫や銀行融資支援のご相談たくさん頂いております!