個人が開業するときに税務署に提出しておきたい6つの書類!
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔です。
晴れて個人事業主となる際には税務署に開業届を出すのはご存知かと思います。
実は、状況に応じて提出しておくとトクする書類が他にもあるのです。
開業時に提出しておきたい6つの書類
めでたく個人事業主として開業される方には、私はいつも全力で応援させていただいています。
「パチ、パチ、パチ!(拍手)」
ムー係長
しかし、意外に知られていないのですが、開業時に税務署に提出しておいた方がいい書類って結構あるんです。
具体的には下記の書類となります。
- 個人事業の開業届
- 青色申告承認申請書
- 青色事業専従者給与の届出
- 給与支払事務所の届出
- 納期の特例
- 納税地の変更届
代表的なものは上記の書類となります。
また、開業時に仕入や備品の購入などが多く、売上が少ない場合は消費税の還付を受けられる可能性があります。
その場合は「消費税課税事業者選択届出書」を提出すれば、開業初年度から消費税の課税事業者となり、還付を受けることが可能となります。
ただし、あえて課税事業者となったら2年間は強制課税事業者となるので、選択は慎重にしないといけません。
次に、それぞれの書類についてみていきたいと思います。
個人事業の開業届
「個人事業の開業届出書」は、税務署に開業したことを報告する書類です。
これは、多くの方がご存知かと思います。
開業届を提出しておけば、確定申告時期になると、申告書類が郵送されてきます。
開業から1ヶ月以内に提出するものですが、忘れていたら早めに提出すれば大丈夫です。
青色申告承認申請書
「青色申告の承認申請書」は私がオススメする開業時の提出書類No.1といっても過言ではありません。
青色申告は税制上のメリットが沢山用意されています。
特に、開業年度が赤字になる場合は、その損失が3年間繰越せるので、これは提出しない手はないでしょう。白色申告では赤字は繰越せませんから。
もちろん、利益が出た場合もオトクとなるような制度となっています。
帳簿を付けるのが面倒だから「最初は白色申告で」という話は何十年も前の話なので、噂は信じないようにしましょう。
白色申告も帳簿作成義務がありますから。
なお、青色申告承認申請書は開業から2ヶ月以内に提出しないと承認されないので、忘れないように開業届と一緒に提出することをオススメします。
青色事業専従者給与の届出
基本的に個人事業主の配偶者や親族に支払う給与は、必要経費にできません。
ただし、青色申告の届出と、「青色事業専従者給与の届出」を提出した場合、届出に記載した金額の範囲内で親族等に支払った給与を必要経費にすることができます。
こちらも、開業から2ヶ月以内の提出期限なので、親族に給与を支払う場合は、開業届、青色申告の届出、と一緒に提出することをオススメします。
給与支払事務所の届出
青色事業専従者給与として家族に給与を支払ったり、従業員を1人雇うだけでも、税務署へ「給与支払事務所等の開設届出書」を提出しなければなりません。
届出を行うと、税務署へ提出する書類や源泉所得税の納付方法、年度末の処理など細かい規定が記載された書類一式送られてきます。
誰にも給与を払うことなく、一人で仕事をしていくのであれば提出の必要がない書類です。
給与を払うのであれば、開業又は従業員を雇うタイミングから1ヶ月以内に提出をします。なお、「個人事業の開業届」に給料の支払を記載して提出している場合は、この届出書を提出しなくてもよいことになっています。
納期の特例
給与支払事務所になると、事業主は支払った給与から所得税を天引きして、翌月10日までに天引きした税金を納付書と一緒に税務署や銀行に納付しなければなりません。
毎月のことなので、かなり手間がかかりますよね。
期限を過ぎると延滞税もかかってきます。
そこで、給与の支給人員が常時9名以下の場合には、7月と1月の年2回に半年分まとめて納付すればよいという特例が設けられています。
「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することで、本来毎月納付しなくてはならないところ、年2回納付の特例を受けることができます。
給与支払事務所の届出と一緒に手続きしておくとラクですね。
- 1月~6月までの源泉徴収分 → 納付期限/7月10日
- 7月~12月までの源泉徴収分 → 納付期限/翌年1月20日
納税地の変更届
「納税地の変更届」は、自宅とお店が違う場所にある場合に、お店の住所で確定申告をしたい場合に提出する書類です。
例えば、自宅が群馬県太田市で、お店又は事務所が栃木県足利市だったとします。
この場合、何もしなければ群馬県太田市の管轄である館林税務署に申告や納税をします。
納税地の変更届を提出すると、お店の所在地である栃木県足利市の管轄である足利税務署に申告や納税をすることになります。お店や事務所にいることの方が多かったり、仕事とプライベートを分けたい場合にオススメです。
まとめ
改めてですが、開業届と一緒に提出しておきたい書類No.1は「青色申告承認申請書」です。
「最初は白色申告で」、と考える方も結構いるのですが、これからも事業を継続し、もっと盛り上げていこうという意識があるのであれば、正直申し上げて白色申告にするメリットが個人的には見つかりません。
むしろ、早い段階で帳簿や会計ソフトに慣れて、数字・数値に強くなっておいた方が長期的にもメリットがあります。
また、その他の書類も、ご自身の状況に応じて、できるだけ開業届と一緒に提出することをオススメします。
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今日もご覧いただきありがとうございました。
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。
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