不動産所得でも事業的規模なら65万円の青色申告特別控除が使える!
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔です。
最近は群馬県太田市でも、元々農地だった場所にアパートが建設されているのをよく見ます。
都内近郊も東京オリンピックに向けてマンション建設ラッシュですね。
そんなアパート・マンションのオーナーなら知っておきたい65万円の青色申告特別控除の適用についてみていきます。
事業的規模の貸付なら65万の適用アリ
不動産賃貸については労働力を伴わない不労所得になるので、事業的規模と事業的規模に至らない小規模とに区分されています。
青色申告特別控除の65万円控除は、青色申告書を提出している事業者に対して適用されるもので、小規模の不動産所得については65万円控除の適用がありません。
ただし、不動産所得でも下記に該当する場合は事業的規模として65万円控除の適用が受けられます。
- 賃貸物件に独立した部屋が10室以上ある
- 賃貸物件が5棟以上ある
不動産会社に一括貸付していてもOK
事業的規模の貸付を行っているかどうかの判断は、5棟以上又は10室以上の貸付をしているかどうかによります。
なので、不動産会社が一括して管理しているかどうかにかかわらず、特に反論されるような部分が無い限り、5棟以上又は10室以上の貸付をしていれば事業的規模として65万円の青色申告特別控除の適用が受けられます。
所得税法基本通達26-9
建物の貸付けが不動産所得を生ずべき事業として行われているかどうかは、社会通念上事業と称するに至る程度の規模で建物の貸付けを行っているかどうかにより判定すべきであるが、次に掲げる事実のいずれか一に該当する場合又は賃貸料の収入の状況、貸付資産の管理の状況等からみてこれらの場合に準ずる事情があると認められる場合には、特に反証がない限り、事業として行われているものとする。
- 貸間、アパート等については、貸与することができる独立した室数がおおむね10以上であること
- 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること
事業的規模でなくても事業所得があれば65万円控除が使える
青色申告特別控除額の65万円は、不動産所得と事業所得の合計額を限度として控除することができます。
なので、不動産賃貸業が事業的規模でなくても、事業所得があれば65万円控除が可能となります。
仮に事業所得が赤字の場合は、不動産所得の方で65万円全額使うこともできます。
事業的規模は10室以下でも認められることもある
一般的に不動産賃貸業の事業的規模の判断は5棟以上又は10室以上の貸付をしているかどうかによります。
ただし、これは一つの基準であって、本来は「社会通念上事業と称するに至る程度の規模で建物の貸付けを行っているかどうかにより判定」します。
ということは、部屋数が10室無かったとしても、六本木の一等地にマンションを持っていて、誰がみてもそのマンション収入だけで十分生活ができるというのであれば、事業と称するといえる場合もあります。
これはケースバイケースですが、下手に部屋数がある場合より、部屋数が少なくても事業的規模といえることはあり得る話です。
ただし、場合によっては屁理屈にもなりかねないので、きわどいケースの場合は専門家に相談しましょう。
まとめ
同じ不動産所得でも、青色申告特別控除の10万円控除と65万円控除では節税効果が大きく変わります。
該当する場合は必ず65万円控除を受けるようにしましょう。
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今日もご覧いただきありがとうございました。
群馬県太田市の【ワリとフランクな税理士】涌井大輔でした。
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