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銀行は儲けている会社ではなく「返済できる会社」に融資をするという事実!

    
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銀行は儲けている会社ではなく「返済できる会社」に融資をするという事実!

銀行や信金などの金融機関が会社に融資をする際に見ている重要なポイントがあります。

それは返済能力です。

「えっ!、利益を出している会社に貸すのではないか?」

と思われがちですが、収益性以上に返済力があるかないかの方が重要なのです。

銀行は返済力がある会社を優遇する

うちは利益を出している!

儲かっているのだから、いつでもお金を借りられる!

起業家B吉

 

と思っている経営者がいたりしますが、そうではありません。

利益を出している、ということも大事ですが、それ以上にお金を返してくれるか、の方が大事なのです

当然といえば当然です。

いくら利益を出しても、お金が一向に増えない会社もあります。

常に資金が枯渇しているのです。

会社員だってそうです。

1,000万円プレイヤーでも、月々のお金が残らず貯蓄が少ない人もいます。

銀行が会社に融資判断する際の基準として格付があります。

会社の収益性よりも返済能力が高い方が格付のポイントが高くなるのです

 

格付けは返済能力に配点が多い

下記の表は銀行による財務格付け表の抜粋ですが、2.収益性項目よりも、4.返済能力に高い配点が置かれています。

【配点】
1.安全性項目
自己資本比率【10】自己資本/総資本
ギアリング比率【10】有利子負債/自己資本
固定長期適合率【7】固定資産/(固定資産+自己資本)
流動比率【7】流動資産/流動負債
2.収益性項目
売上高経常利益率5】経常利益/売上高
総資本経常利益率5】経常利益/総資本
収益フロー5
3.成長性項目
経常利益増加率【5】(今期-前期)/前期経常利益
自己資本額【15】
売上高【5】
4.返済能力
債務償還年数20】有利子負債/償却前経常利益
インタレスト・カバレッジ・レシオ15】(営業利益+受取利息+配当金)/支払利息+割引料
キャッシュフロー額20】営業利益+減価償却費

参考:池井戸潤著「会社の格付」

2.収益性項目の配点は15点であるのに対し、4.返済能力の配点は55点になっています。

これは、金融機関が定量分析をする際に、利益をいかに出しているかよりも、いかに返済能力があるかを重視している証拠でもあるのです

 

返済能力高い=資金繰りに困らない会社

返済能力が高いというのは、お金があるということです

非常にシンプルな話です。

例えば、営業利益が沢山出ていたとしても、それ以上に年間の融資返済額が多ければ、お金が当然ない状態になります。

逆に営業利益がゼロだとしても、お金が出ていかない経費である減価償却費が多額に計上していれば、その分のお金があることになります。

また、売り上げた分のお金を確実に早く回収していることも重要です。

売上が多いのはいいけど、いつになっても回収できないのであれば、お金が出たままの状態になります。

こういう状態が悪化すると、いわゆる黒字倒産を起こします。

利益を出すことに越したことはないですが、赤字だから必ずしも良くない状況というわけではないのです。

 

お金が本当に必要な時に借りられないリスクを知る

こんな言葉を聞いたことはありませんか?

銀行は晴れている時は傘を貸し、雨が降ったら傘を取る。

これは、「会社が順調な時はお金を貸し、会社が大変な状況になったらお金を貸さない(又は回収する)」という意味です。

銀行って本当にひどいよね!

インターンけろ吉

という皮肉も込めて使ったりする表現でもあります。

確かに、困っている人を苦しめるようなことをしやがって!、という気持ちもわかります。

ですが、銀行も慈善事業でお金を貸しているわけではありません。

公的立場であることは間違いないですが、基本的に営利目的です。

銀行は基本的に株式会社ですから。

ムー係長

自分が人にお金を貸すことを考えて頂ければ、理解しやすいと思います。

今手元にお金がないから、ちょっとだけ貸してくれる?」という感じで、実際にお金があることを知っている人には貸すかもしれませんが、

お金が無いので頼む貸してくれ!」と、本当にお金がない人に必死の形相で懇願されたら、

うちにはお金がない!

インターンけろ吉

って反射的に言ってしまいそうです。

 

お金が本当に厳しい時に借りようと考える経営者がいます。

確かに気持ちはわかります。

何とか借りずにやっていこうという努力もわかります。

ですが、銀行は本当に業績が悪化した会社には融資したくないのが本音です

審査も厳しくなります。

お金は業績が良い時に借りておいて、良い時に銀行との関係性を深めておくことも経営には大事だったりするのです。

 

まとめ

銀行との付合いは人間関係と同じなんです。

会社が厳しくなっても、普段からの付き合いがある会社には担当者や支店長が何とか頑張ってくれたりします。

色んな知恵を絞ってくれたりもします。

お金を借りることだけが銀行との良好な付き合いという訳ではありません。

預金に余裕があるのなら、税金支払い用に定期積金や定期預金にしておくという付合い方もあります。

いざという時のためにも、余裕がある内に銀行との関係性を深めておくことをオススメします。

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今日もご覧いただきありがとうございました。

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